みなさん、障害者差別解消法ってご存知ですか?
私は恥ずかしながら知りませんでした。
障害者差別解消の響きから、差別しないようにしましょう、という法律なのかなあとは感じます。
しかし実際はそこにとどまらず、心理的な差別だけにとどまらず社会全体が物理的に合理的配慮をしていきましょうという、いわばいろんな垣根を取っ払ってしまいましょうよ、という法律です。
先日の教区会会議で人権学習担当のお寺さまより教えていただきました。
お寺はバリアがたくさんあります。
階段は一段一段が高く、石畳が多いため車椅子も動きづらく、墓地は砂利と土でスタックしてしまいます。
お寺には必ず”山号”というものがあります。
長松院で言えば”萬年山”です。
本来お寺は山の中にあるため、街場にあるお寺にもそれぞれ架空の”山”があるというわけなのですが、要はお寺とは修行道場。
だから万人向けに建てられてはおりませんし、檀家さんも「わざわざ山を登ってお参りに来た」という苦労するところに功徳、供養があるという理由もわかります。
しかし、私はもっといろんな人たちにお寺を見ていただきたい。
「お寺には行きたいけど、体が思うように動かないからお寺にもみんなにも迷惑がかかるし」なんて理由できていただけないなんて、勿体無い!
そこでこの度、お檀家さんのお力をお借りして、バリヤフリー化第一歩として、本堂玄関をスロープ化、完成いたしました!
(脳内にて、ビフォーアフターのテーマ曲を流しながらお読みください)
これまでの濡れ縁からのエントランスではなく、左側に進んでいただくようスロープを設置。
車椅子でも入れるように設計されていますので、段差が少なくなっています。
靴のまま進み、すのこのところで下駄箱に靴をしまいスロープへ。
これまでは濡れ縁先に並べていた靴もこちらで収納していただけます。
車椅子の方がこられた際にはすのこをはねあげれば大丈夫。
スロープには手すりもついていて登りやすいです。
角度や手すりの高さは全て病院に準じた仕様。
スロープには滑り止めの床材を使用しているため下りの時も安心です。
これで山内の全てがバリアフリー化したわけではありませんがまずまずの第一歩と自画自賛しております。
これまでお参りに来ることを躊躇されていた方々、どうぞ一度いらしてください。
そして「ここはこうなったらもっと便利」なんて忌憚なき意見も頂戴できれば勉強にもなります。
みんなが集う長松院を目指して。
相談に乗ってくださったお檀家さん、職人さん、ありがとうございました。
追記
どなたか、使っていない車椅子をお持ちの方おられませんか?
堂内用に一つ探しております。
厚かましいお願いでございますが、もし不必要なため処分をお考えであれば、お寺にご寄付いただけたら幸甚です。
心当たりの方、どうぞよろしゅうお願い申し上げます。
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