香道の御守。

この夏初めて行うこども寺子屋スクール『道と禅』では、華道、書道、茶道、香道を体験します。

華道、書道、茶道はイメージが湧きますが、さて香道となると。。。

 

香道(こうどう)とは、沈水香木と言われる東南アジアでのみ産出される天然香木の香りを鑑賞する芸道で日本独自の芸道である。香道は禅の精神を大事にし、礼儀作法・立居振舞など約束事の多い世界であり、上達するにつれ古典文学や書道の素養も求められる。香木は生き物、その一つ一つに魂が宿ると考え、この稀少な天然香木を敬い大切に扱う。大自然の恵み、地球に感謝し、そして彼らが語りかけてくる事を聞き取らなければならないと考えるのである。(ウィキペディアより抜粋)

 

なにやら難しそう。

 

そこで長松院では、化学的なものではない自然の香木を焚き、みんなで香りを知り、楽しむ会にします。

最近のお線香は「煙が出ない」のを謳い文句にし、化学的な香りが中心です。

しかし、物を燃やして煙が出ないなどということはありません。

食育ならぬ『香育』ですね。

 

そして、参加者に匂い付き自作御守を作ってもらいます。

その風景をご紹介。

 

 

これは御守の袋になるもの。

お寺にあったハギレや、使えなくなったお袈裟袋を利用。

 

 

これは奉書を小さく切ったもの。

これに自分の目標や願い事を書き入れます。

 

 

こんな具合。

『泳げるようになりたい』のようにお願い事でも良いのですが、元来禅宗の宗是は「自力本願」。

『25m泳げるようになる』の方が良いのかも。

 

 

こちらはお香を包んでお守りに入れるための紙。

お香は二種類のお香から自分でブレンドします。

 

 

心が落ち着く香りがします。

小学生にも人気なのだとか。

 

 

これは「二重叶結」と呼ばれる、古くから日本で広く御守などに使われてきた結び方。

結んだ形の表側が『口』、裏が『十』になることから願い事が口十、叶うとされ、縁起の良い組紐です。

名前は紀洋(きよう)で不器用な住職が、奥さんに手伝ってもらい四苦八苦しながら結びました。

(ほとんどやってもらったという説も)

 

 

さて、これはなんでしょう?

正解は、御守と書いたゴム印。

私、ゴム印というものを初めて作りました。

結構大変でしたが、なんとか完成。

 

 

こちらはというと、余ったひもをお守りの周りに貼り付ける飾り紐。

そして完成したものがこちら。

 

 

可愛いでしょ?

みんなで作って楽しもう!

 

道と禅へのご参加、お待ちしています。

お申し込みはこちらからどうぞ。

 

追記  袋完成しました。

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コメント: 3
  • #1

    ゆーし (日曜日, 01 7月 2018 10:36)

    お守りづくり、ほほえましく拝見しました。香道は香りだけではなく、様々な所作に想いが込められていて、深い世界なのですね。子どもたちの夏休みが寺子屋スクールから始まると思うと、羨ましいなあと思います。当日の盛況をお祈りいたします。
    ところで、戦国時代の木村重成公は最期に「香を焚き染めた兜を身にまとった」とありますが、どういった種類の香だったのでしょうか。

  • #2

    長松院山主 (日曜日, 01 7月 2018 12:16)

    ゆーしさま

    ありがとうございます。子供達と一緒に匂い袋を作ったり書道をしたりと、私が一番楽しみにしているのかもしれません。

    木村重成公の「香を焚き染めた兜を身にまとった」その香についてですが、これから戦場に向かうであろう状態では、興奮するようなお香なのだろうと想像しますが、基本的に香木には鎮静作用はありますがその逆は寡聞にして聞きません。私が知らないだけなのかもしれませんが、首から項の匂いが、ということであればおそらく沈香、伽羅のたぐいではないでしょうか。焚き染め、というところでそんな気がいたします。
    素人の推測になってしまいますね。申し訳ありません。

  • #3

    ゆーし (日曜日, 01 7月 2018 18:51)

    NHK大河ドラマ真田丸での木村重成公のエピソードを思い出して質問させていただきました。戦場を前にしても、静かな香りの下、家族や友のことを想っていたのかもしれませんね。何か心が軽くなりました。貴重な示唆をいただきましてありがとうございます。木村重成公のことを調べていましたら、彼を討ち取った井伊家の家臣が彦根宗安寺に供養塔を建てたとのこと。更に良い話を知ることができ、ありがとうございました。