今年はなんだか暖かいなあ。
もう梅が咲いてもいいんじゃないかな。
そんな春陽気な彦根でしたが、昨日の寒さは格別。
まあ、まだ一月ですから当たり前なのですがそんな極寒の長松院坐禪堂にJCMUの学生諸氏が參禪に来てくれました。




坐禪はいつも通り2炷。
ガサガサ動く人もなく、兀兀と座ります。
坐禪が終わるといつもの質問タイム。
「座っている間に集中できない場合はどうしたらいいですか?」
これはムズカシイ質問。
「我々の思考はまるで猿のよう。あっち行ったりこっち行ったり、ひと所に定まるということがない。目を開いていれば何かが見える。鼻呼吸をすれば何かが匂う。耳をすませば何かが聞こえる。人は常に何らかの情報を取り入れ、分析しています。しかも勝手に脳はその処理を行います。脳は休まない映画監督の様なもの。目はカメラ。カメラは監督が命じるように物を見、色付けをします。あるがままではなく、監督の脚色、編集付きで。鳥の鳴き声を聞けば『何の鳥だろう?ウグイスかな?ウグイス可愛いもんな。春も近いのかな。あ、桜餅食べたくなってきたな。桜餅といえば…』このようにどんどん思考は飛び回る。しかも脳は、録画機能もバッチリで昨日の友達との喧嘩、先週の親とのいざこざ、昨年の恋人との別れなどを、勝手に我々にさも今起きたかの如く見せつけます。さらに悪いことに、フラッシュバックは怒りや悲しさなどがメイン。もうすでに過ぎ去ったことなのに。だから、坐禪中は脳の働きを止める様にしましょう。監督に少し休んでもらいましょう。鳥の鳴き声がしたら、その鳴き声と一緒に座る。線香の匂いがしてきたら、その匂いと一緒に座る。情報を分析しない。情報と戦わない。情報を無視しない。ただ、一緒に座る。そうすると集中できます。でも難しいですよね」
質問してくれた学生さん、理解してくれたかな?

質問タイムが終わり、最後に記念撮影を本尊さん前でパチリ。
叉手が様になってます!

皆さんがきてくれたから、今日も私は座ることができました。
きてくれてどうもありがとう。
また機会があれば来てくださいね。
コメントをお書きください